※サーバー管理者向けのお話です。
コントロールパネルを見ていると「プロキシアカウント」というものがあると思います。
プロキシアカウントは、特定の条件下でユーザーのリモートフォローを代行するアカウントです。例えば、ユーザーがリモートユーザーをリストに入れたとき、リストに入れられたユーザーを誰もフォローしていないとアクティビティがサーバーに配達されないため、代わりにプロキシアカウントがフォローするようにします。
……とは書いているものの、具体的にこれを設定することでどんなメリットがあるのか?というのがちょっとわかりにくい気もします(少なくとも私はよくわかりませんでした!)。
ので、この記事ではプロキシアカウントの用途例と、実際の設定方法を書いていきます。
プロキシアカウントとは? なにができる?
ではまず、プロキシアカウントとはなんでしょう? それによってなにができるのでしょうか?
説明としては前述の通りなんですが、まず前提として「リスト」機能と、連合の仕様についてサラッと知っておく必要があります。
MisskeyやFirefish(旧Calckey)には「リスト」機能がありますね。 任意のユーザーを特定のテーマなりに分けたリストを作成しておき、割り振ることで「これは友人知人のリスト、こっちはbotを集めたリスト……」というふうに、わかりやすく・見落としにくくすることができますね。
さてこの「リスト」ですが、フォローしているユーザー以外もリストに追加できます。 「ホームには表示したくないのでフォローはしたくないけど投稿は見たい」というケースに使えます。
そんなケースがあるのか?と思うかもしれませんが、まぁ、結構あると思います。 私の例ですと、特務機関NERVをほぼ専用のリストに入れています。 こうすることで、ホームタイムラインとごちゃまぜになることがなく、なおかつ見落としも少なく済ませることができます。
ただ、ここでひとつ問題があります。 連合の仕組み上「自分の所属するサーバーにいるユーザーが誰もフォローしていない相手をリストに入れても、相手の投稿が取得できない」のです。
ここでジレンマが発生します。 投稿は読みたいが、ホームには混入させたくない。 だけどリストに入れても投稿を取得してくれない……というようなケースです。 ホームもリストとして作ってもいいのかもしれませんが、今後フォローを増やす際にいちいちリストに入れるのも面倒といえば面倒です。
そこで、この「プロキシアカウント」の出番なのです。 「プロキシアカウント」を予め設定しておくと、所属サーバーのユーザーが誰もフォローしていない相手をリストに入れたとき、「プロキシアカウント」が代理で相手をフォローしてくれるわけです。
こうすることで、自分のホームに相手の投稿を混入させることなく、リストのほうで投稿を取得することが可能になります。
プロキシアカウントの設定方法
では実際にプロキシアカウントを設定してみましょう。
まずはプロキシアカウントとして動かすためのユーザーを追加します。 IDや名前はproxyとか……なんかそういう感じのでいいと思います。
一度そのアカウントでログインして、プロフィール欄に説明を書いておくといいでしょう。 このアカウントはいったいなんなのか……というのを記載して、「フォローさせてくれる」ようにしておくのがベターでしょうね。
例えばフォローを承認制にしている人が、プロキシアカウントのプロフィールを見たときに「それならOK!」と承認してくれるような文章が望ましいです。
私のサーバーのプロキシアカウントは前述の通り書いていますが、まぁ、現時点ではほとんど特務機関NERV専用なのであまり問題にはならないものの……果たしてこれでいいのか・伝わるかは正直わかりません。 もうちょっとシンプルにわかりやすく書けるといいのかもしれませんね。
さてここで、一度プロキシアカウントで1つだけなにかしら投稿しておきます。 適当に投稿してすぐ削除してもいいですし、投稿という形でプロキシアカウントの詳細な説明を書いておくのでもいいかもしれませんね。 実は重要な作業なので、必ずやっておいてください。
ここまでできたら、いよいよプロキシアカウントとしての設定です。
「アカウントを選択」を選び、先ほど作成したプロキシアカウント用ユーザーのユーザー名を入力します。 候補に出てきたら選択し、右上のチェックマークを選んで設定完了です。
このとき、先ほどのユーザーが候補に出てこないことがあるんですね……私はこれでしばらく手間取ったんですが、どうやら一度でもなにか投稿したアカウントじゃないと候補に表示されないという仕様みたいなんです。
それゆえ、先ほどプロキシアカウント用ユーザーを作成したときになにかしら投稿する必要があったわけですね。 候補に表示されない場合、作成したユーザーで投稿を一度でもしたかどうか確認してください。
設定が終われば、あとは任意のユーザーをリストに入れれば自動でプロキシアカウントが相手をフォローしてくれるはずです。 相手が承認制にしている場合は承認を待つ(もちろん断られることもあるでしょうけども)必要はありますが、メインで使っているアカウントでは特になにかする必要もないため、だいぶ快適にリストの作成・編集ができるようになったかと思います。
自分の管理するサーバーに人を入れているなら、リストを使うニーズがある可能性もあるので、自分がリストを使わない場合でもとりあえず設定しておくといいと思いますよ。